후리가나로 읽는 일본 고전
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たんげさぜん
丹下左膳
林 不忘
林 不忘의 丹下左膳(たんげさぜん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 241,861자 · 480화면
司馬先生としても、片親で両親を兼ねる気もちで、いつくしみ育ててきたのだけれど、あの素姓の知れないお蓮さまというものが腰元から後添に直ってからというものは、萩乃に対する先生の態度に、いくらかはさまったものができて、先生はそっとお蓮様のかげへまわって萩乃に慈愛をかたむけるというふうであった。
萩乃を見る老父の眼には、始終弁解がましいものがひらめいて、彼女には、それがつらかった。
表面、お蓮さまによって父娘のあいだに、へだたりができたように見えたけれど……。
でも、それは、実は、父と娘の気もちの底を、いっそう固くつなぐに役立ったのだった。
その父、今や亡し矣――かなしみの涙におぼれて、身も世もない萩乃は、じぶんの座敷にひそかにたれこめて、侍女のすすめる白絹の葬衣に、袖をとおす気力だにない。
床の間に、故父の遺愛の品々が飾ってある。それに眼が行くたびに、あらたなる泪頬を伝うて、葬列に加わるしたくの薄化粧は、朝から何度ほどこしても、流れるばかり……婢どもも、もらい泣きに瞼をはらして、座にいたたまれず、いまはもう、みんな退室ってしまった。
ひとりになった萩乃は、なおもひとしきり、思うさま追憶のしのび泣きにふけったが――。