후리가나로 읽는 일본 고전
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠4
中里 介山
中里 介山의 大菩薩峠4(だいぼさつとうげ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 264,133자 · 524화면
と甲走った声が聞えました。誰の発言かと見れば、それは焼けて壊れた提灯を膝の上に載せていた神尾主膳の口から出たものであります。神尾の面付の緊張しているのと、その発言の甲走っていることによって察すれば、何かこの男が緊急動議を提出するものらしい。
「神尾殿」
と言って議長ぶりの太田筑前守が主膳の名を呼び、その言わんとするところを言わせようと催促しました。
「ちとお聞きづらいことのようではござるが、言わんとして言わでやむは武士の本意でない、その上に、このことは甲府城を預かる我々一統の面目にもかかることと存ずる故、この席で両支配並びに列座のおのおの方の御所存を承りたい」
神尾の意気込みは烈しいのに、太田筑前守はそれをさのみ気には留めないようであります。駒井能登守は神尾の気色のただならぬのと、それから武士の面目呼ばわりをすることが穏かでないのを、上席の筑前守が応対しないから自分で引受けて、
「我々一同の面目にかかるというのは一大事、何事かは存ぜねど、神尾殿の御腹蔵なき御意見が承りたい」
と言いました。
能登守からこう言われて主膳は、さもこそという面付で、膝の上にさいぜんから後生大事に保管していた焼け残りの提灯を取り上げました。