후리가나로 읽는 일본 고전
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠4
中里 介山
中里 介山의 大菩薩峠4(だいぼさつとうげ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 264,133자 · 524화면
老尼の住んでいる庵は、昔から伝えられた名をそのままに燈外庵と呼ばれていました。珠数を爪繰りながら老尼が燈外庵の庵を出ようとすると、若い尼が、
「御庵主様、いずれへおいであそばしまする」
と尋ねました。
「はい、わしはこれから、ちょっと恵林寺まで行って参りまする」
「左様でございますか、お供を致しましょうか」
「それには及びませぬ……しかし、曾光尼、あの、わしが留守の間をよく気をつけて給れ」
老尼は若い尼の耳に口をつけて何をか囁くと、
「畏まりました、お大切に行っておいであそばしませ」
そのあと、この若い尼は池の傍に立って鯉を見ているけれども、心は鯉にあるのではなく、老庵主から頼まれた何者かの見守りに当るらしくありました。
暫らくした時に、池に向いた方の書院の障子がスラスラと開きました。その開いた間から見えるのは、やはり若い尼で、しかもこちらにいる若い尼さんよりも一層美しいものでありました。頭のかざりを下ろした尼さんとは見えません。頭巾を被っていた頬のあたりへ鬢の毛のほつれが見えます。永い尼寺生活をした寂しい人ではなく、まだ色香のこぼれるような美しい人であります。