후리가나로 읽는 일본 고전
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よせ
圓太郎馬車 正岡容寄席小説集
正岡 容
正岡 容의 圓太郎馬車 正岡容寄席小説集(よせ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 147,226자 · 295화면
行ってくれんか今松さん。尊公なら、わしの戻ったあとも落語家として居残ってって働けようし――」
日吉亭といえば、この間自分が断られた寄席。
いやたった今、そこの雪道で松林伯知先生のビラの落ちていたのを、怨めしく眺めた寄席。
事もあろうにそこの帰りの伯水先生が、しかも落語家の寄席へ出演するとの大阪行にこの自分をさそってくれるとは――。
どうせ師匠に勘当された東京。
お艶ちゃんにも会えない東京。
それを思えば故郷でありながら、フツフツ故郷の気のしない東京。
……とすればなにも修業だ、大阪三界。
行って上方の落語の味も充分に覚えておこう。
あんな大婆さんの餌食になったことを思えば、京大阪が唐天竺でも、決してありがたくないことはない。
「結構、連れてってください先生。私、私、よろこんでお供します」
今松は、伯水老人の傘持つ手をば、上からギュッと揺って握った。
バラバラ雪が傘からこぼれてきた。
「なに、行ってくれる。それは重畳。神田伯水恩に着ますぞ」
嬉しそうに老人言った。
「ド、どう仕りまして。こっちが先生、恩に着ますよ」
やっぱり相手の傘持つ手を握りしめたまま、いつまでもいつまでも今松は揺りつづけていた。