후리가나로 읽는 일본 고전
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よせ
圓太郎馬車 正岡容寄席小説集
正岡 容
正岡 容의 圓太郎馬車 正岡容寄席小説集(よせ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 147,226자 · 295화면
――もしお嬢さま、このごろ時花の都々逸には、※(歌記号、1-3-28)苦労気がねを積み重ねたる二等煉瓦の楽住居――ということがございます。圓朝は、あなた様におめでたい春のめぐってくる日を、心からお祈り申しております」
あくまで真摯な圓朝の態度に、今はラム酒の酔いも醒め果ててか、勅使河原静江は悄然とうなだれてしまった。奇麗に剃られている首筋が、草の葉のように寂しかった。
が、己の信ずるままを語り終えた圓朝は、帯の間から、懐中時計を取り出して見ると、
「勢朝」
次の間へ声をかけ、
「お前、お嬢さまを馬車までお送りしてお帰し申せ。それからお前だけ二葉町へ先に帰れ。そして今夜は私は帰らないからと伝えておくれ」
――そのままつぶらな目を伏せ、ちょこなんと西洋服のまんま座っている静江を残して、さっさと彼は吹貫亭を立ち出ていってしまった。
それから十分ばかりのち、圓朝を乗せた人力車は、暗い湯島の切通しから、本郷三丁目を壱岐殿坂へと、鉄輪の音響を立てながら走っていた。
十一時過ぎとはいえ、新秋の宵の本郷通りは放歌高吟の書生の群が往来繁く、ときどき赤門のほうで歓声が上がった。