후리가나로 읽는 일본 고전
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠4
中里 介山
中里 介山의 大菩薩峠4(だいぼさつとうげ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 264,133자 · 524화면
「夜道などをするから悪いのじゃ、悠くりと宿を取って日のうちに出で、日のうちに越えてしまいさえすれば、なんのことはなかろうに、無理をするからそんなことになる」
兵馬はそう思いました。一体深山に棲む狼は群れを成しているものだそうだけれど、兵馬は今までの旅に狼というものに出逢ったことがありません。狼に出逢ったことがないばかりでなく、狼というものの生きたのも死んだのもその実物を見たことはありませんでした。それは絵にかいたものだけによって、そう信じているだけでありました。
こうは言うものの、明日、この女をつれて峠を越える時に、不意にそれらの悪獣に襲われたとしたら……それに対する用意をしておかなければならないのだと思いました。
いったん帳場へ帰って、狼が人を食った話を馬方の口から詳細に聞いたあとで、お角はまた再び第一番の室、すなわち兵馬とお君のいるところへ見舞に行こうとして廊下を渡って行くと、
「ちょッ、ちょっと、お角」
裏の垣根越しに呼び留めたものがあります。
「どなた」
お角がその垣根越しを振返って見ると、雨の中を笠をかぶって合羽を着た人。
「おや、お前は百さんじゃないか」