후리가나로 읽는 일본 고전
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠4
中里 介山
中里 介山의 大菩薩峠4(だいぼさつとうげ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 264,133자 · 524화면
そのうち、この人に委細を打明けて、自分の本望を遂げる便宜を作ろうと兵馬は思いましたけれども、まだそれを打明ける機会は得ません。兵馬は能登守のことを思うと共に、それよりもまた因縁の奇妙なることは、曾て自分がその病気を介抱してやったことのあるお君という女が、この邸に奉公していて、それがいま自分の介抱に当っているということであります。兵馬は能登守の次に、お君の面影を思い浮べておりました。
それやこれやと、人の面影を思い浮べているうちに、またうとうとと眠くなって、そのまま快き眠りに落ちて行きました。
ややあって宇津木兵馬は、何物かの物音によって夢を破られ、眼を開いた時、障子を締めて廊下を渡って行く人の足音を聞きました。多分、食物か薬を、例のお君が持って来てくれたものだろうと思って、枕許を見ました。
枕許には、竹の筒が置いてあります。その竹の筒には凧糸が通してあります。凧糸の一端に結び文のようなものが附いていることを認めました。
今までこんなものを持って来たことはないのに、何もことわりなしに、ちょこなんと、これだけを置き放しにして行ってしまったことが、兵馬にはなんだか、おかしく思われるのでありました。