후리가나로 읽는 일본 고전
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠4
中里 介山
中里 介山의 大菩薩峠4(だいぼさつとうげ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 264,133자 · 524화면
彼等は一旦、小屋の尽きたところで飛び下りて、搦手から、この桟敷の屋根へのぼり始めました。
「エッサ、エッサ」
桟敷の柱と屋根とは、みるみる裸虫で鈴なりになってしまいました。
桟敷の屋根の上をツーと走ったがんりきの百蔵は、正面の馬見所の方へと逃げて行きます。ここは太田筑前守と駒井能登守の両席のあったところで、他の桟敷はここを正面として、長く左右の花道のようになっていました。それですから、ツマリ両花道から追い込んだ捕物を、本舞台で立廻りを見せて、捉まえるか逃がすかという場合にまで展開されてしまったわけです。
この望外の見物をどうして見残して帰れるものか。流鏑馬の競技があまり上品に取り行われて、期待したほどの興味を齎さなかったのを飽かず思っていた大向うは、これで充分に溜飲を下げようとするのであります。
沈んだ日暮とはいうものの、白根の方へ夕陽の光がひときわ赤く夕焼をこしらえて、この桟敷の屋根へ金箭を射るようにさしかけていましたから、下の広場から見物するにはまだ充分の光でありました。ことに夕暮の色は、この活劇の書割を一層濃いものにしたから、白昼に見るよりは凄い舞台面をこしらえて、登場の裸虫どものエッサエッサと言う声も、物凄いやら、勇ましいやら。