후리가나로 읽는 일본 고전
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠4
中里 介山
中里 介山의 大菩薩峠4(だいぼさつとうげ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 264,133자 · 524화면
己れの容貌を買い被るのも女であるし、己れの容貌をよく知るのも女であります。
「それは写真というもので、筆や絵具でかいたのではない、機械でとって薬で焼きつけた生のままの像じゃ、日本ではまだ珍らしい」
絵姿だとばかり思って、お君があまり熱心に見恍れているものですから、能登守が少しばかり説明を加えますと、
「これはかいたものではございませんか。まあ、機械で、どうしてこんなによくお像を写すことができるのでございましょう、切支丹とやらの魔法のようでございます」
「そうそう、最初はそれを切支丹の魔術と思うていた、今でもその写真をとると生命が縮まるなんぞと言うものが多い、けれどもそれは取るに足らぬ愚かな者の言い分じゃ」
「ほんとにお珍らしいものでございます」
お君はその写真を飽かず見ておりました。自分は今お暇乞いをして立とうとしていることも忘れて、写真から眼をはなすことができません。
「それをお前が欲しいならば、お前に上げてもよい」
能登守からこう言われた時に、面を上げたお君の眼は狂喜にかがやいて見えました。
こうしてお君は能登守から、箱に入れたまま紙取りの写真をいただいて帛紗に包み、後生大事に袖に抱えてこのお邸を立ち出でました。