후리가나로 읽는 일본 고전
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にんきょうにとうりゅう
任侠二刀流
国枝 史郎
国枝 史郎의 任侠二刀流(にんきょうにとうりゅう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 224,569자 · 451화면
「伊集院さまア」と呼ぶ声がする。振り返って見るとお榧婆さん、汗を拭き拭き走って来る。フフンと笑うと伊集院、からかい面をして足を止めた。
「これはご夫人、何かご用で?」
「解りましただア、おり場所がね」
「何んでござるな、おり場所とは?」
「へえ、五両のおり場所がね。アレサ、道人様のおり場所をね?」
「ははあなるほど、五日前までの」
「へ――」とお榧、胆を潰した。「それじゃアお前様ご存知で?」
「ご夫人、拙者は千里眼でござる。そうして拙者は千里耳でござる。一切聞き通し見通しでござる。立ち聞きなんかは致しませんて」
「じゃア駄目かね、後金五両?」
「さあて、どうしたものだろう?」
「二両でいいなア、二両くだせえ」
「それ」というと伊集院、懐中から小判を取り出した。
「福の神様ア!」とお頂戴をした。渡すかと思ったら伊集院、ヒョイと小判を懐中へ入れた。
「おい婆さん」と憎々しく、「十里の湖水に十五里の島、十五里の島に二十里の建物。……などと亭主にからかわれ、やっと聞き出したは下山の道人。これじゃア二分もやれねえなあ」
「へ――、それじゃアお前様ア、やっぱり立ち聞きをしていただな」
「云ったじゃアねえか、千里耳だとな」