후리가나로 읽는 일본 고전
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠4
中里 介山
中里 介山의 大菩薩峠4(だいぼさつとうげ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 264,133자 · 524화면
それを聞くと米友は、礫を打っていた手を少しく控えて耳を傾ける。このとき早く、
「あっ!」
と言って米友は、また後飛びに五間ほど、今度は腰を立て直す隙がなくて、仰向けに大地へ倒れてしまいました。仰向けに倒れたけれど米友は、倒れながらその槍を構えることを忘れませんでした。そしてやや暫くその形で、すなわち倒れたままで槍を構えた形でじっと身動きをしません。米友がこんな形をしてじっとしているのはかなり長い時間でありました。しかしながら事はそれだけで、それ以上の破綻を示しませんでした。すべてこれは米友の一人芝居であります。五里霧中の中で米友は、始終こうして一人芝居を打っていました。しかしながら米友は、まだまだこの構えから起き上ることはできません。四方転びの腰掛をひっくり返したような形をしたままで、いつまでも大道の真中に寝ているのは、他から見ればかなりおかしい形でないことはないけれど、米友自身になってみれば、油汗を流しているのです。今の時間で言えば、ほとんど三十分ばかり、米友はこうして油汗を流して唸って槍を構えていました。そうしていた時分に米友は、
「エイ」
と言ってその槍を、やっぱり寝ながらにして横に一振り振ると、今度はたしかに手答えがありました。