후리가나로 읽는 일본 고전
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠4
中里 介山
中里 介山의 大菩薩峠4(だいぼさつとうげ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 264,133자 · 524화면
「まあ、いいや、ムクが知ってるだろう、ムクがお前の家を知っているだろうから」
と言って、米友は幸内を抱き直して、またも自分の背中へ廻そうとしました。米友が幸内を負って来た帯は、神社の鰐口の綱をお借り申して来たものであります。米友はその綱を探って背負い直そうとした時に、
「あッ、冷たくなっちまったぞッ、冷たくなっちまったぞッ」
と叫びました。そうして幸内の手首から、あわただしく胸元へ手をやって、
「いけねえいけねえ、咽喉へ痰が絡まってらあ、さあいけねえ」
米友は狼狽えました。
「おいおい、冗談じゃねえ、死んじまっちゃいけねえよ、せっかくムクと二人で助け出して来たんだ、いま死んじまっちゃあなんにもならねえよ、もう少し生きてろやい、もう少し生きてろやい、おーい、おーい」
米友は幸内の耳元へ口をつけて大声で呼びました。それにもかかわらず幸内は返事をしませんでした。返事をしないのみならずそのままで、だんだん冷たくなってゆくばかりでありました。
「冗談じゃあねえ、死、死、死んじまっちゃあいけねえよ」
米友は何と思ったか、棒を腰に挟んで、幸内を引担いでドンドンと駈け出しました。