후리가나로 읽는 일본 고전
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ふたばていよだん
新編 思い出す人々
内田 魯庵
内田 魯庵의 新編 思い出す人々(ふたばていよだん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 215,401자 · 427화면
が、眉山の家庭には気の毒な面倒臭い葛藤が絶間なかったそうで、何時でも晴れやかな顔をして駄洒落をいってる内面には人の知らない苦労が絶えなかったそうだ。親父が死んでから春木町を去って小石川の富坂へ別居した。この富坂上の家というは満天星の生垣を繞らした頗る風雅な構えで、手狭であったが木口を選んだ凝った普請であった。為永の中本にある寮というような塩梅で、美男であり風雅である眉山の住居には持って来いであった。が、その頃から眉山は段々と陰気臭く詩人臭くなった。
硯友社員中、眉山は一番詩人らしかった。初めはやはり陽気に騒ぐ質であったが、次第に段々沈欝となって、ややともすると考え込むようになった。家庭の事情が面白くなかった処へ自分の力ではとても背負い切れない亡父の債務が俄に双肩に落ちたからであった。
その頃眉山と私とは家が近かったので、少くも月に一度や二度は互に往来した。が、文学よりは債権債務の法律問題に熱心であって、こういう負債は弁債の義務があるだろう乎とか、乃至はこういう督促はどういう風に切抜けたもんだろう乎とかいうような咄が多かった。今ではその事情は大抵忘れてしまったが、道徳上には何の責任も義務もない夢にも知らない債務を俄に背負わされて、眉山はその弁債方法に苦んでいた。