후리가나로 읽는 일본 고전
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ふたばていよだん
新編 思い出す人々
内田 魯庵
内田 魯庵의 新編 思い出す人々(ふたばていよだん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 215,401자 · 427화면
斎藤緑雨
「僕は、本月本日を以て目出たく死去仕候」という死亡の自家広告を出したのは斎藤緑雨が一生のお別れの皮肉というよりも江戸ッ子作者の最後のシャレの吐きじまいをしたので、化政度戯作文学のラスト・スパークである。緑雨以後真の江戸ッ子文学は絶えてしまった。
紅葉も江戸ッ子作者の流れを汲んだが、紅葉は平民の子であっても山の手の士族町に育って大学の空気を吸った。緑雨は士族の家に生れたが、下町に育って江戸の気分にヨリ多く浸っていた。緑雨の最後の死亡自家広告は三馬や一九やその他の江戸作者の死生を茶にした辞世と共通する江戸ッ子作者特有のシャレであって、緑雨は死の瞬間までもイイ気持になって江戸の戯作者の浮世三分五厘の人生観を歌っていたのだ。
この緑雨の死亡自家広告と旅順の軍神広瀬中佐の海軍葬広告と相隣りしていたというはその後聞いた咄であるが、これこそ真に何たる偶然の皮肉であろう。緑雨は恐らく最後のシャレの吐き栄えをしたのを満足して、眼と唇辺に会心の“Sneer”を泛べて苔下にニヤリと脂下ったろう。「死んでまでも『今なるぞ』節の英雄と同列したるは歌曲を生命とする緑雨一代の面目に候」