후리가나로 읽는 일본 고전
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ふたばていよだん
新編 思い出す人々
内田 魯庵
内田 魯庵의 新編 思い出す人々(ふたばていよだん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 215,401자 · 427화면
が、表へ出て見ると湯屋の角の交番で飛白の羽織の尾行が張番をしていた。
ツイ眼と鼻との間におりながらそれぎり大杉は来もしなかったし、私もお産があったと聞いたが見舞にも喜びにも行かなかった。が、大杉は始終乳母車へ児供を乗せて近所を運動していたから、能く表で出会っては十分十五分の立話しをした。魔子は毎日遊びに来たから全家が馴染になり、姿を見せない日は殆んどなかったから、大杉や野枝とは余り顔を合わせないでも一家の親しみは前よりは深かった。
九月一日の地震のあと、近所隣りと一つに凝まって門外で避難していると、大杉はルイゼを抱いて魔子を伴れてやって来た。
「どうだったい。エライ地震だネ。君の家は無事だったかネ?」と訊くと、
「壁が少し落ちたが、大した被害はない。だが、吃驚した。家が潰れるかと思った。」
「下町はヒドかろうナ。安政ほどじゃなかろうが二十七年のよりはタシカに大きい。これで先ず当分は目茶苦茶だ。」
「だが僕は、毎日々々セッ付かれて困ってたんだから、地震のお庇で催促の手が少しは緩むだろうと地震に感謝している、」と軽く笑った。何でも大杉は改造社とアルスから近刊する著書の校正や書足しの原稿に忙殺されていたのだそうだ。