후리가나로 읽는 일본 고전
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ふたばていよだん
新編 思い出す人々
内田 魯庵
内田 魯庵의 新編 思い出す人々(ふたばていよだん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 215,401자 · 427화면
或る夕方、夜警に出ていると、警官が四、五人足早に通り過ぎながら、今二人伴れて来るから殴っちゃア不可んぞと呼ばわった。その頃の自警団は気が立っていて、警吏が検挙して来たものにさえ暴行を加えて憚らなかったからだ。
誰か挙げられるナ、主義者だろうと、誰いうとなく予覚して胸を躍らしていると、やがて七、八人の警吏が各々弓張を照らしつつ中背の浴衣掛けの尻端折の男と、浴衣に引掛け帯の女の前後左右を囲んで行く跡から四、五十人の自警団が各々提灯を持ってゾロゾロ従いて行った。
提灯の薄明りで夜目にはシカと解らなかったが、背恰好が何となく似ていたので、「大杉じゃないか知らん、」と、ハッと思って急に不安になったので、大杉の家へ曲る角の夜警の集まりへ行った。そこにはいつでも警吏がいた。
「今のは鮮人ですか?」と訊くと、「鮮人じゃない、」と誰かが答えた。
「ドコで挙げられたんですか、」と重ねて訊くと、「直ぐソコの自宅で挙げられたんだ」と同じ人が答えた。
「大杉じゃないですか、」と思切って明らさまに訊くと、
「イヤ、大杉じゃない。大杉は家にいる、」と警察官らしいのが答えた。
それでヤッと安心したが、マダ何となく不安で、家へ帰って床に就いてからも警吏と自警団に護送されて行く男女の後姿が眼にチラクラした。