후리가나로 읽는 일본 고전
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ふたばていよだん
新編 思い出す人々
内田 魯庵
内田 魯庵의 新編 思い出す人々(ふたばていよだん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 215,401자 · 427화면
いよいよ明日は一と先ず郷里へ引上げるというその前夜、長い汽車の旅の児供の眠気ざましにもと些かの餞けを持って私の妻が玄関まで尋ねた時も誰何され、何の用事かと訊問された。
十月二日だった。五人の遺子は野枝の伯父さん老夫婦に伴われてこの恨の多い父の家を跡に郷里へと旅立った。親しい友や同志に送られて行ったが、魔子は先きへ立って元気よく「さよなら、さよなら!」といって駈けて行った。パパもママも煙のように消えてしまった悲みをも知らぬ顔の無邪気の後ろ姿が涙ぐましかった。
(大正十二年九月記 ○大正十三年十月補筆 ○改造社出版『大正大震火災誌』中所掲「甘粕対大杉事件」参照)
追記
大杉が警察のスパイであって主義者の秘密を供給していたので、大杉殺害が警察と陸軍との反目になったという噂が当時或る一部に広がった。近頃また警視庁の特高課とスパイの関係が暴露されて問題となったについて、警視庁のスパイには往々意外の人があるという話から大杉もまたスパイであったように臭わした或人の談話が某紙に載っておる。
一体噂ぐらいアテにならぬものはないので、大抵な噂の出処が出鱈目である。出鱈目でないはずの当事者や関係者の話からしてアテにならぬのが多い。