후리가나로 읽는 일본 고전
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ふたばていよだん
新編 思い出す人々
内田 魯庵
内田 魯庵의 新編 思い出す人々(ふたばていよだん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 215,401자 · 427화면
沼南にはその後段々近接し、沼南門下のものからも度々噂を聞いて、Yに対する沼南の情誼に感奮した最初の推服を次第に減じたが、沼南の百の欠点を知っても自分の顔へ泥を塗った門生の罪過を憎む代りに憐んで生涯面倒を見てやった沼南の美徳に対する感嘆は毫も減ずるものではない。が、有体にいうと沼南は度量海の如き大人格でも、清濁併せ呑む大腹中でもなかった。それよりはむしろ小悪微罪に触れるさえ忍び得られないで独りを潔うする潔癖家であった。濁流の渦巻く政界から次第に孤立して終にピューリタニックの使命に潜れるようになったは畢竟この潔癖のためであった。が、ドウしてYに対してのみ寛大であったろう。U氏は「沼南は不可解だ、神乎愚人乎」とその後しばしば私に話したが、私にも実はマダ謎である。
沼南が議政壇に最後の光焔を放ったのはシーメンス事件を弾劾した大演説であった。沼南の直截痛烈な長広舌はこの種の弾劾演説に掛けては近代政治界の第一人者であった。不義を憎む事蛇蝎よりも甚だしく、悪政暴吏に対しては挺身搏闘して滅ぼさざれば止まなかった沼南は孤高清節を全うした一代の潔士でもありまた闘士でもあった。