후리가나로 읽는 일본 고전
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はたもとたいくつおとこ
旗本退屈男
佐々木 味津三
佐々木 味津三의 旗本退屈男(はたもとたいくつおとこ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 240,656자 · 478화면
その気品、水ぎわ立った恰幅、直参なればこそ自ら溢れ出る威厳です。
「出迎えせい!」
ずばりと言って、教えられたその住の江の店先へずいと這入って行くと、鷹揚に言いました。
「有難く心得ろ、今宵いち夜遊興してつかわすぞ」
通ろうとしたのを。
「あの、もし……」
慌てて遮ったのは、唇ばかり卑しく厚い仲居でした。
「何じゃ」
「折角でござりまするが、今宵はもう……」
「苦しゅうない! 苦しゅうない! 遊んでつかわすぞ」
「いえ、でも、あの、今宵はもう珠数屋のお大尽様が客止めを致しましたゆえ、折角でござりまするが、お座敷がござりませぬ」
「構わぬ、すておけ、すておけ。町人輩が小判で客止めしたとあらば、身共は胆と意気で鞘当して見しょうわ。――ほほう喃、なかなか風雅な住いよのう」
まことにこれこそは真似て真似られぬ身に備わった威厳です。颯爽としながら上がって行くと、戸惑ってまごまごしている仲居の女共を尻目にかけながら、珠数屋の一座が女と酒と嬌声に仇色を咲かしている奥広間の隣室へ構わず這入って行って、悠々と陣取りました。しかも、なすことすべてが胸のすく程圧倒的でした。間の襖をさらりとあけて、あの月の輪型の疵痕をやにわにぬっとさらすと、千二百石直参旗本の犯しがたい威厳と共に、ずばりと一座の面々にあびせかけました。