후리가나로 읽는 일본 고전
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はたもとたいくつおとこ
旗本退屈男
佐々木 味津三
佐々木 味津三의 旗本退屈男(はたもとたいくつおとこ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 240,656자 · 478화면
莞爾としながら深編笠片手にしたままで、剣風相競う間をずいずいと押し進みました。まことに胆力凄絶、威嚇ぶりのその鮮かさ!――まるで対手は手も出ないのです。剣気を合わすることすらも出来ないのです。じりじりと下がっては構え直し、下がってはまた構え直して、徒らに只犇めいている間を、わが退屈男はいとも自若として押し進みながら、珠数屋の大尽の囚われ先はいずくぞと、ひたすらに探し求めました。と――その闇の奥庭の遙か向うで、ぽうと怪しく燃え上がったのは、異様な篝火の灯りです。同時にその灯りの中から、ありありと浮び上がって見えたのは、正しく磔柱を背に負った珠数屋の大尽のお仕置姿でした。しかも、最期は今近づいているのです。手槍を擬した小者達両名がその左右に廻って、今し一ノ槍を突き刺そうとしているのです。否、そればかりではない! そればかりではない! 仕置人足達の采配振っているのは、あの四人のうちの片割れ二人なのだ。互に手分けして二人は必死に門を固め、残った二人は珠数屋の大尽の磔処分に当ろうとの手筈だったらしく、声高に叱しているおぞましい姿が、ありありと灯影の中にうごめいて見えるのです。