후리가나로 읽는 일본 고전
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はたもとたいくつおとこ
旗本退屈男
佐々木 味津三
佐々木 味津三의 旗本退屈男(はたもとたいくつおとこ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 240,656자 · 478화면
、この変り者はいち人の妹を与えられているのでした。芳紀まさに十七歳、無論のこと玲瓏玉をあざむく美少女です。名も亦それにふさわしい、菊路というのでした。
さればこそ居間へ這入って見ると、すでにそこには夜の物の用意が整えられていましたので退屈男はかえったままの宗十郎頭巾姿で、長い蝋色鞘すらも抜きとろうとせずに、先ずごろり夜具の上へ大の字になりました。
と――、その物音をききつけたかして、さやさや妙なる衣摺れの音を立てながら、近よって来たものは妹菊路です。だが、殊のほか無言でした。黙ってすうと這入って来ると、短檠の灯影をさけるようにして、その美しい面を横にそむけながら、大の字となっている兄のうしろに黙々と寝間着を介添えました。それがいつもの習慣と見えて、退屈男も黙然として起き上がりながら、黙然として寝間着に着替えようとした刹那! 聞えたのはすすり泣きです。
「おや! 菊、そちは泣いているな」
図星をさされてか、はッとして、慌てながら一層面をそむけましたが、途端にほろほろと大きな雫が、その丸まっちく肉の熟れ盛った膝がしらに落ち散ったので、退屈男の不審は当然のごとくに高まりました。