후리가나로 읽는 일본 고전
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はたもとたいくつおとこ
旗本退屈男
佐々木 味津三
佐々木 味津三의 旗本退屈男(はたもとたいくつおとこ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 240,656자 · 478화면
小女に持参させると、前夜自ら筆をとりながら、直参旗本早乙女主水之介様御宿と書きしたためたその隣りへもっていって、墨痕あざやかに書き加えた文句というものが、また大胆というか、不敵というか、実になんとも言いようがない程に痛快至極でした。
「喧嘩口論、悪人成敗、命ノヤリトリ、白刄クグリ、ヨロズ退屈凌ギトナルベキ荒事ナラバ何ナリトモ御相談ニ応ズベク候間、遠慮ノウ当館ヘ申出デ可然候。但シ金銭謝礼ハ一切無用之事」
「わははは。これでよいこれでよい。この大網ならば夕刻あたりまでに、小鰯の一匹位かかろうわい。そのまにゆるゆる御城下見物でも致して参ろうぞ。女! 遠慮のうこの看板、元のところへ立て掛けい」
言いすてておくと、大刀をずっしりと腰にしながら、ふらりふらりと城下の街に現れました。
秋!……
秋!……
そぞろ、悲しい秋の声! 秋の色! そうして秋の心!
颯々として背を吹きなでるその初秋のわびしい街風をあびながら、風来坊の退屈男は飄々乎としてどこというあてもなくさ迷いました。
人が通る……。
馬が通る……。
犬と駕籠が連れ立って駈けすぎました。何の不思議もないことでしたが、しかし通りすぎていった人の顔に、通りすぎていった馬の蹄に、犬にも駕籠にも沈鬱と言うか、緊張と言うか、言いがたい重苦しさが見えるのです。