후리가나로 읽는 일본 고전
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はたもとたいくつおとこ
旗本退屈男
佐々木 味津三
佐々木 味津三의 旗本退屈男(はたもとたいくつおとこ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 240,656자 · 478화면
犬にのぼせ上がっていても、感心にその年中行事だけは忘れないとみえ、この年も亦二十四日の晴天を期して、恒例通り御前試合のお催しがある旨発表になりました。
――試合項目は槍に馬術。
――場所は小石川小日向台町の御用馬場。
毎年その例でしたが、士気振興の意味でのお催しですから、諸侯旗本が義務的にこれへ列席を命ぜられるのは言う迄もないことなので、あたかも当日はお誂え向の将軍日和――。無役なりとも歴歴の旗本である以上、勿論退屈男にもその御沙汰書がありましたものでしたから、伸びた月代は無礼講というお許しに御免を蒙って着流しのまま、あの威嚇の武器である三日月疵を愈々凄艶にくっきりと青い額に浮き上がらせて、京弥いち人を供に召連れながら台町馬場へ行きついたときは、丁度試合始めのお太鼓が今しドロドロドンと鳴り出しかけたときでした。
犬公方はすでにお出座なさったあとで、そのお座席の左側は紀、尾、水、お三家の方々を筆頭に、雲州松平、会津松平、桑名松平なぞ御連枝の十八松平御一統がずらりと居並び、右側は寵臣柳沢美濃守を筆頭の閣老諸公。それらの群星に取り巻かれつつ、江戸八百万石の御威厳をお示しなさっている征夷大将軍が、お虫のせいとは言いながらお膝の近くに、あまり種のよろしくない野良犬上がりらしい雑種の犬を侍らしているのは、少しお酔狂