후리가나로 읽는 일본 고전
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ふうりゅうたいへいき
風流太平記
山本 周五郎
山本 周五郎의 風流太平記(ふうりゅうたいへいき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 244,473자 · 487화면
六
又平はあっと思った。
――花田は生きているぞ。
すると急に勇気が出てきた。
「出て来なければ斬込むぞ」
これもすばらしい暗示だった。
――そうだ。
又平はわれ知らず微笑した。岸へあがれば取巻かれる。しかし此処にいれば、斬込んで来る道は渡り板一枚であった。その板を渡るには一度に一人がやっとのことである。
「しめたぞ」
又平は小屋から出た。
六
斧田又平が舳先へ出たとき、ちょうど一人が渡り板へ足をかけていた。
「来てみろ」
又平は刀を抜いて叫んだ。
ぐんぐん暗くなってゆく空の、残照を映して刀がするどく光った。
渡りかけていた侍はとび退った。舟と岸との間隔は約九尺ある、板は古くてそう厚くはない。注意して渡っても危ないほど撓う。
しかも向うには抜刀した又平が構えているのだから、よっぽど向う見ずな人間でもおいそれと渡るわけにはいかなかった。
「爺さん、舟を川へ出せるか」
敵に構えたまま斧田は叫んだ。
「底が着いているだよ」
友吉老人がおどおどと云った。
「だがこれはどうしたことだね又さん」
「あがって来い」
石黒半兵衛が喚いた。少し嗄れた、太い力感のある声だった。
「じたばたしてもだめだ、逃げ道はない、神妙にすれば命だけは助けてやる、あがって来い」