후리가나로 읽는 일본 고전
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ふうりゅうたいへいき
風流太平記
山本 周五郎
山本 周五郎의 風流太平記(ふうりゅうたいへいき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 244,473자 · 487화면
虎穴の章
一
「しっかり頼むぞ」
休之助は去っていった。
そこは弁天谷に臨んだ断崖の上である。そのあたりは一帯が花崗岩質だから、松や雑木林のある処のほかは、闇夜でも仄白く地形をみわけることができた。
いま、万三郎の見おろしている谷の、十二三町も下のほうから、五つ六つ提灯の火が、ゆらゆらと揺れながらひどく緩慢に登ってくるのが見えた。
虎穴の章
一
伝次という若者は、明くる夜の十時ころに、同じ忍び姿の若者を一人伴れて、かれらの小屋へ戻って来た。
荷駄の見張りには斧田がゆき、ちょうど休之助と万三郎がいたときで、休之助は(よほど心配していたのだろう)いかにもほっとしたようすをみせた。
「疑われるようなことはなかったか」
と万三郎が訊いた。伝次はいくらか自慢そうに、そんな心配はなかったと云い、伴れの若者をひきあわせた。
覆面をぬいだのを見ると二十三四、年は少し若いが、躯恰好は万三郎とつり合っていた。彼は雨引村の人間で名は秀といい、村相撲では小結だそうである。
「この伝次は関脇で、二人で宇都宮まで相撲にいったこともありますが、旦那にはころっといかれたそうで、やっぱりお武家さんにはかなわねえと云いあって来たです」