후리가나로 읽는 일본 고전
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ふうりゅうたいへいき
風流太平記
山本 周五郎
山本 周五郎의 風流太平記(ふうりゅうたいへいき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 244,473자 · 487화면
――これが別れになるかもしれない。
万三郎はそう思って、戸口のところで振返り、つなの眼を見た。
つなも彼の眼を見あげた。
屋根をかすめておちる月の光りで、彼女の顔はかなりはっきり見えた。おそらく冷淡な、すました顔をしているだろう、と思ったが、月の光りのなかで、つなの眼はくいいるように彼を見あげ、今にもなにか云いたげに唇をふるわせた。
それは情感のあふれるような表情であった。
「ではいって来ます」
万三郎はたちまち嬉しくなり、まるでおどりあがるような声で云った。
「私はたやすくは死にませんよ、きっと帰って来ます、どうか安心して待っていて下さい、きっと帰って来ますからね」
三郎、と休之助の呼ぶ声がした。万三郎は首をすくめて出ていった。つなが誘われるように微笑し、かれらのあとから叫んだ。
「どうぞ御武運めでたく、――」
八
伝次たちに与えた計画は、意外なほどうまくいった。
谷尻の木戸の脇、南へ二十本めの柵が抜いてあり、三人はそこから中へ入った。通路とは反対の、貯蔵庫の裏をぬけてゆき、万三郎が、若者たちの丸太小屋の、非常口を叩いた。
開き戸をあけたのは、伝次であった。