轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
あさひのよろい
あさひの鎧
国枝 史郎
「時事新報」1934(昭和9)年8月25日~1935(昭和10)年3月16日
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 239,520 字 · 475 页
それだけで可哀そうな二人の仲間は、他愛なくこの世から暇を取った。
そんな業をした相手であった。
だから五人の野武士から見ると、頼春という人間が、殺気に充ちた凄い恐ろしい、殺人鬼に見えてならないのであり、そうして彼がさも愉快そうに、こだわらずに云う云い方が、皮肉に聞こえてならないのであった。
五人の武士は息を呑み、体をかたくして黙っていた。
「よいことずくめのそういう所へ、さてうかうか行ったとする、行ってみるとこれはこれは、よい条件というやつ引っ込んでしまい、新規に悪い条件が、続々と出て来て充たしてしまう。――というのが浮世の常で。……ということであってみれば、行こうという意志の方が間違っていて、この動かない足の方が、ほんとうであるかもしれませぬのう」
ここでまた頼春は愉快そうに笑った。
「いや」
「違います」
「そんなことはござらぬ!」
と、野武士たちは口々に弁解し出した。
「迂散に思われるはごもっともでござるが、われらがご案内いたそうとするは、われらのお頭の館でござってな……」
「ナーニ山寨でござろうよ!」
「…………」
しかしもう一人の武士がつづけた。
「そのわれらのお頭というは……」