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だいうちゅうえんせいたい

大宇宙遠征隊

海野 十三

「国民五年生」1941(昭和16)年4月号~(終号未詳)

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 53,967 字 · 109 页

青空文庫

ところが今、それがしずかに減らされていったのである。重力が減るから、身体が軽くなる道理であった。

「おやおや、これはふしぎだ。重い宇宙服をきているのに、らくに歩けるようになったよ。金属製の宇宙服をきているとは思われない。まるで冬の外套を一枚きているぐらいのかるさだ」

三郎は、ふしぎそうに司令塔の中をこつこつとあるいてみた。

ところが、おどろきは、そのくらいではおわらなかった。彼の身体は、もっとかるくなっていったのである。冬の外套ぐらいの重さに感じていた宇宙服が、もっとかるくなって、やがて浴衣をきているくらいのかるさになってしまったから、三郎は、全くびっくりしてしまいました。

「どうした、風間三郎」

艇長辻中佐が、こえをかけた。三郎が、あんまりへんな顔をしていたからであろう。

「は、どうも気持がへんです」

「気持がへんだって。胸がむかむかしてきたのかね」

「いえ、そうではありませんです。この宇宙服の重さが急になくなって気持がへんなのです。まるで紙でこしらえた鎧をきているようで、狐に化かされたような感じです。艇長は、へんな気持がしませんか」

「はははは。そんなことは、べつにふしぎでないよ。