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わらわのはんせいがい

妾の半生涯

福田 英子

「妾の半生涯」東京堂、1904(明治37)年10月25日

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 64,051 字 · 122 页

青空文庫

儂熟考うるに、今や外交日に開け、表に相親睦するの状態なりといえども、腹中各針を蓄え、優勝劣敗、弱肉強食、日々に鷙強の欲を逞しうし、頻りに東洋を蚕食するの兆あり、しかして、内我が国外交の状態につき、近く儂の感ずる処を拳ぐれば、曩日に朝鮮変乱よりして、日清の関係となり、その談判は果して、儂ら人民を満足せしむる結果を得しや。加之、この時に際し、外国の注目する所たるや、火を見るよりも明らけし。しかるにその結果たる不充分にして、外国人も私かに日本政府の微弱無気力なるを嘆ぜしとか聞く。儂思うてここに至れば、血涙淋漓、鉄腸寸断、石心分裂の思い、愛国の情、転た切なるを覚ゆ。ああ日本に義士なき乎、ああこの国辱を雪がんと欲するの烈士、三千七百万中一人も非ざる乎、条約改正なき、また宜なる哉と、内を思い、外を想うて、悲哀転輾、懊悩に堪えず。ああ如何して可ならん、仮令女子たりといえども、固より日本人民なり、この国辱を雪がずんばあるべからずと、独り愁然、苦悶に沈みたりき。何となれば、他に謀るの女子なく、かつ小林等は、この際何か計画する様子なるも、儂は出京中他に志望する所ありて、暫く一心に英学に従事し居たりしを以て、かつて小林とは互いに主義上、相敬愛せるにもかかわらず、儂は修業中なるを以て、小林の寓所を訪う事も甚だ稀なりしを以て、その