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にっき

日記

宮本 百合子

16 一九三〇年(昭和五年)

N3 · 进阶 · 新字新假名 · 51,117 字 · 103 页

青空文庫

十二月三十日

十二月三十一日

但おっつけぶしんなり。

○藤沢で、スモーリヌイ(第一)を出す。これで五日分だけは行ったことになる。

十二月三十日 火

一つの家! ハーン。

仕事やすみということになる。

机がないのだ。一つきりしか。

それに坐ってることが多く、いやはや。

午後フジサワへもう一つ火ばちだの机だの買いにゆく。

おかがみの小さいの買って来た。

十二月三十一日 水

晴、朝二人でたき火をして灰をこしらえたりその他。ひる後Y、茅ヶ崎へ出かけた。自分家に居る。灰を火鉢その他に入れ、やっとアンカに火が入るようにして机の前に坐ったのが四時。

自分の家などというものに対するこのみ全然なし。室がりの味たまらず。元は一人で一軒の家をもつことに何か趣味を見出したが、今は全然反対だ。めんどうくさくて、準備的な行動だけで一日すごし得るところヤリキレズ。ちっともこうして居たって楽しくもない。考えると、こんな箇人的生活腹が立つ!