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にっき
日記
宮本 百合子
16 一九三〇年(昭和五年)
N3 · 进阶 · 新字新假名 · 51,117 字 · 103 页
十月二十日
○理屈ぬきな百姓の言葉で演じる。百姓そのものの可笑しみで笑わせる。
×カターエフのは、文明に進もうとしてリディキュラスな百姓(靴や)を笑わせる。
寺の鐘に電流を通ず。コオペラチーブヌイ・サポージュニク〔協同組合の靴屋〕。
十月二十日 月
ツウェトヌイ〔並木街の名〕のルイノクへ出かけてトリを買い、ストラスナヤから歩いて来て卵を十、4р で買い、家にかえってから油橋さんのところへ行ってきのうたのんだスハリをもらい、ブリオン〔コンソメスープ〕作ることをたのんで来た。
○看護婦来、カンチョー今日は大分よい。
○オリガさん来、びっくりしている。
○夜本出し。今日はいろいろ計画してあったが、自分もつかれて居るので家に居る。少し工合よくなく卵ブリオンのおつきあい。обед はぬき。
*ゴスダルストヴェンヌイ Магазин〔国営の商店〕でバタ、砂糖、ムイロ〔石けん〕、カルタ〔券〕なしで売り、バタ5р、ムイロ1р、さとう2р50だそうだ!
*きのうはまるで暖かで、日の光、春のようだった。丁度雪どけがすんで、道がかわいた二日目。急にデコボコの石を走る電車の響が家々に反響し、小さい若芽がリーパにあって、靴が光って見える。