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にっき
日記
宮本 百合子
16 一九三〇年(昭和五年)
N3 · 进阶 · 新字新假名 · 51,117 字 · 103 页
十二月二十日
十二月二十一日
荘八の助六が後向いてやーと傘をさし上げたところの絵がある。
この頃猿の助松竹脱退、佐吉の同情的脱退、時蔵がやっぱり出ようとして吉エモンに泣かれて一時中止というさわぎあり。
市電争議進行中、ジェネストは大阪、神戸郊外の予定
十二月二十日 土
Y、今日は休養と、午後も寝床の中にごろついてた。自分仕事。(ナップの)
午後おそくなってからY起き出して夜自分又仕事している間ひとりでリテラツールナヤ・ガゼートよんでたと思ったら、炭酸瓦斯にあたったといってひょろひょろしてる。はいた。うめぼしたべた。Yバカ!
どてらなんぞ着て、火鉢の上へ顔出してるからそういうことになるのだ。
十二月二十一日 日
ぱっとしない天気だ。が二人で海岸に出かけぐるぐる歩きYの元いたという田舎やのところまで行った。どじょうやあり。婆さんと知り合い。その婆さん「河崎さんいかが」といったのでびっくりした。河崎さんもここを知ってるのだそうだ。
かえりにいろいろ貸家を見、到頭クゲヌマ饅頭の持家で四間、からりと心持よい家をきめることにした。八、六、四半、四半、水道つきという。さっぱりした家だ。にんにくかってかえって、夜鴨なんばんたべるとき入れてたべたらからくてびっくりした。