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にっき

日記

宮本 百合子

16 一九三〇年(昭和五年)

N3 · 进阶 · 新字新假名 · 51,117 字 · 103 页

青空文庫

六月十四日

六月十五日

六月十六日

六月十四日 土

○暑くなった。仕事、あついが仕事は調子がついた。これをとぎらさずにやるとなかなか書けるぞ。

○夜不意にキムと笑子がやって来た。エミ子、みどり色のキモノで活々きれいに見えた。

○それにもました一大事は、日本の俗謡をどこかでグラマフォンにかけて居たことだ。何だか日本みたいな夏の夕方だと思って居たら本当にそんなものをやって居る。びっくりして、Y、窓によじのぼり見当をつけに外をのぞいた。どこか、このホテルの中でやって居るらしい。

六月十五日 日

なかなか暑し。目の上がはれぼったい――夕立が来そうで来ぬからだ。

○ルケアーノフへ出かけて、本棚、本の入った樹の箱などもって来た。そして本立を立て、いろいろ室を片づけた。

夜、芝居のことを書いて居るうちにいろいろ面白い問題点を発見して愉快になった。劇についての印象など、やっぱり一年居たとき、二年居たとき、それぞれ切り込む面が違うな。

六月十六日 月

○朝一寸書き出したが気に入らずおやめ。

○シャノアールで一人キノを見た。トルクメンの綿の生産についてのフィルム面白かった。

○涼しい、風の吹く日だ。が自分何だか落付かず。