轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

あさひのよろい

あさひの鎧

国枝 史郎

「時事新報」1934(昭和9)年8月25日~1935(昭和10)年3月16日

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 239,520 字 · 475 页

青空文庫

……お眼にかかって性質を見、信仰ある人と存じましたら、お祈りをしてあげましょうよ」

と、優しく親切にいたわるように云った。

「あなた様のお力づよいご祈祷で、良人の放埓の心持ちが、少しなりと治ること出来ましたら、どのようにわたしは嬉しいことか。……舅ご様姑様にも安心しましょうし、近郷近在の人達までも、喜ぶことでございましょう」

蓬生は、しみじみというのであった。

「大弥太殿の放埓と申して、どのような所業なされますのかな?」

「これほどの大家の総領でいながら、あぶれ者などを集めまして、そのお頭などになりまして、近郷近在まで出かけて行き、面白ずくの殺傷沙汰。……いつもいつもその苦情が、舅ご様のもとへ参りますので……」

「なるほどこれはちと荒い」

「そういう驕慢心をなおしたさに、咲いていよいよ頭を下げる、お山の神木の藤の木を、舅ご様には移し植えましたが……」

「ははあ、そういうお心から、藤の神木を移し植えましたのか」

「館など建てましてやりましたら、家におちつくこともあろうかと、それで新館もしつらえましたような次第で……」

「親ごの心というものは、勿体ないほど有難いものです」