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だいうちゅうえんせいたい
大宇宙遠征隊
海野 十三
「国民五年生」1941(昭和16)年4月号~(終号未詳)
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 53,967 字 · 109 页
斥候隊の報告
“……わが隊は、目下月世界を離れて飛びつつあり……”
この不思議な報告にはまだあとが続いていた。
斥候隊の報告
“わが隊は大なる皿の如き、彼らの乗物を確保しありたりところ、突然火星人の来襲せんとするを発見せるをもって、ただちにこの乗物の内部に入り、すべての出入口を厳重に閉ざしたり。これは外に出て火星人を撃退せんとせば、風間、木曾の二少年に若しものことが起らずとは保証出来ざるためなり。幸い、両少年とも息をふきかえしたるも、未だに自由に活動出来ざる状態にあり……”
「うーむ、風間も木曾も、いい具合に息をふきかえしたらしいな」
艇長は、にっこりして幕僚の方を一寸見たが、すぐ又、電文の方に眼を移した。なかなか、長い報告だった。
“……しかるにこの乗物の出入口を全部閉ざすや否や、忽然として空中に浮動するを発見せり。早速ガラス製と思われる窓より、離れゆく月面上を見るに、本乗物の飛行を知って火星人らは痛く驚愕狼狽の模様なり、考うるに、本乗物を失っては彼らは既に火星に帰ることが不可能となったためと思わる。これによって見るに、本乗物はわが隊を乗せて、一路火星に飛行するものの如し”