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わらわのはんせいがい

妾の半生涯

福田 英子

「妾の半生涯」東京堂、1904(明治37)年10月25日

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 64,051 字 · 122 页

青空文庫

ぞこれに抗争するの敵あるを得んや。しかるに事実のこれと反したるは、妾らの悲しみに堪えざる処なり、故にもし今大資本家に依りて製品の斉一を計り、かつ姑息の利を貪らずして品質の精良を致さば、その成功は期して待つべきなり。

妾らここに見るあり曩日に女子工芸学校を創立して妙齢の女子を貧窶の中に救い、これに授くるに生計の方法を以てし、恒の産を得て恒の心あらしめ、小にしては一身の謀をなし、大にしては日本婦人たるの任務を尽さしめんとす、しかして事ややその緒に就けり。

乃ちここに本会を組織し、その製作品の輸出に付いて特別なる便利を与えんと欲す。顧みるに妾ら学浅く、才拙なり、加うるに微力なすあるに足らず、しかしてなおこの大事を企つるは、誠に一片の衷情禁ぜんとして禁ずる能わざるものあればなり。希わくは世の兄弟姉妹よ、血あり涙あらば、来りてこれを賛助せられん事を。

明治三十四年十一月三日

設立者謹述

この事業はいまだ半途にして如何になり行くべきや、常なき人の世のことは予めいいがたし、ただこの趣意を貫かんこそ、妾が将来の務めなれ。

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