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ふくいんさつじんじけん
復員殺人事件
「座談 第三巻第六号~第七号、第四巻第一号~第三号」1949(昭和24)年8月1日~9月1日、1950(昭和25)年1月1日~3月1日(未完)
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 96,621 字 · 195 页
これは父の蛸重に命じられたもので、蛸重自身は早川口へ流木をとりに行った。この流木は数日前に重吉が発見拾得して、早川口の知人の漁師の家へあずけておいたものである。この漁師の家から早川口の公一父子の海釣りの地点までは一分ちょッとの近距離である。久七は人気のない山で薪をひろっていたので、アリバイの証人はない。蛸重は五時ごろ漁師の家をでて、モトに会うまで三十分ほどかかっている。彼は漁師の家で焼酎をふるまわれ、よい気持でブラブラと、サイカチ通りを歩いて箱根口から城内へはいったと云っている。
安彦。この日は午ごろ起きて家にブラブラしていたが、四時ごろ散歩にでた。彼は友だちのところへ麻雀をしに行ったが、行く先々で友達がいなかったので、ブラブラ散歩して帰ってきたと云っている。五時ごろから五時四十分ごろまでのアリバイはない。
定夫。中学を二度落第して、二十のその年まだ中学生だったが、学校の帰りに映画を見てきたと云っている。濠端を歩いてくると、箱根口の方からくる安彦に会い、そこから一しょに帰ってきたと云っている。これもアリバイを証明してくれる者がない。
滝沢三次郎。