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みたびとうほうのへいわをろんず
三たび東方の平和を論ず
大隈 重信
「新日本 第四卷第五號 創刊三周年記念號 臨時増刊」冨山房、1914(大正3)年4月3日
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 12,089 字 · 24 页
六 借款全盛の現況
これが今日支那の国運の日に益々蹙まり行くゆえんである。
六 借款全盛の現況
外債は今や支那十八省の間に至る処に行われている。初めは中央のみ借款を為し、地方にはこれを厳禁したのであったが、地方から政費を中央に求めに来るけれども、中央には素より与うべき何物もない。已むを得ずしてついに地方にも借款を許した。即ち政治的借款を除き経済的借款を許した。これが今日地方に大小の借款の鉄道鉱山等諸種の利益を担保として競い起ったゆえんである。その間に西洋の企業家、もしくは資本家、それもことごとく純粋の資本家か、但しはただの鞘取かは知らぬけれども、それらの徒が雑然糾然として縦横無尽に働いている。すると忽ち盛んなる競争が起る。多分機敏なる我が国の実業家も加わって働いているであろう。ただその力の微弱なるために大した働きを為し得まい。あるいは外交官等も手伝いをするであろう。其処にまたコンミッションが起る。コンミッションは支那が世界に於ける本家かも知れぬ。欧米ではこれを一種の商習慣としているそうだが、支那に於けるこの商習慣からして随分不規律なる莫大なるコンミッションが起る。これは支那人の天性で、一たび金に触るるや必ずその幾分かを自己のポケットの中に収めずにはおかぬ。