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みたびとうほうのへいわをろんず
三たび東方の平和を論ず
大隈 重信
「新日本 第四卷第五號 創刊三周年記念號 臨時増刊」冨山房、1914(大正3)年4月3日
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 12,089 字 · 24 页
四 民国政府は実力無し
支那の安全を保ち、その文明を開発し、かくして東洋の平和を支持するという事は日本にとって避くべからず、ほとんどこれを我が使命なりと称して可なるほどである。己れ棄てんとして棄つべからず、人奪わんとして奪うべからざるものである。如何となれば、日本と支那とは同種同文である上に、両国間の経済関係は世界に冠絶しているからである。すでに文明の源を同じうし、また思想、感情、風俗、習慣、皆その源を一にし、その関係漆膠の如く離るべからざるものある上に、この同民族たる日本支那の人口を合算すればほとんど白人種に匹敵する。かかる大民族にして一朝歩調を揃えて進むならば、将来東西洋相対立して互いにその文明を誇ることが出来よう。而して文明の程度に於て日本は支那に対し一日の長あるゆえんを以て、将来支那を促し、それを世界最高の文明に進むるには、日本は当然その扶掖提撕の任に当らなければならぬ。これ日本に於ける天の使命である。されば我が対支政策はもとより積極的なるべくして決して消極的なるを許さぬ。
四 民国政府は実力無し
かくの如きは我等の従来機に触れて屡々説いて来たところであるが、而かもその実際を見れば談甚だ容易ならざるものがある。