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わらわのはんせいがい
妾の半生涯
福田 英子
「妾の半生涯」東京堂、1904(明治37)年10月25日
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 64,051 字 · 122 页
しかりといえども、これを以て今回計画中の費用に充つる能わず、ただ有志士の奔走費位に充つるほどなりしゆえ、儂は種々砕心粉骨すといえども、悲しい哉、処女の身、如何ぞ大金を投ずる者あらんや。いわんやこの重要件は、少しも露発を恐れ告げざるをや、皆徒労に属せり。因って思うに、到底儂の如きは、金員を以て、男子の万分の一助たらんと欲するも難しと、金策の事は全く断念し、身を以て当らんものをと、種々その手段を謀れり。しかる処、偶日清も平和に談判調いたりとの報あり。この報たる実に儂らのために頗る凶報なるを以て、やや失望すといえども、何ぞ中途にして廃せん、なお一層の困難を来すも、精神一到何事か成らざらん。かつ当時の風潮、日々朝野を論ぜず、一般に開戦論を主張し、その勢力実に盛んなりしに、一朝平和にその局を結びしを以て、その脳裏に徹底する所の感情は大いに儂らのために奇貨なるなからん乎、この期失うべからずと、即ち新たに策を立て、決死の壮士を択び、先ず朝鮮に至り事を挙げしむるに如かずと、ここにおいて檄文を造り、これを飛ばして、国人中に同志を得、共に合力して、辮髪奴を国外に放逐し、朝鮮をして純然たる独立国とならしむる時は、諸外国の見る処も、曩日に政府は卑屈無気力にして、かの辮髪奴のために辱めを受けしも、民間には義士烈婦ありて、国辱をそそぎ