轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
ふくいんさつじんじけん
復員殺人事件
「座談 第三巻第六号~第七号、第四巻第一号~第三号」1949(昭和24)年8月1日~9月1日、1950(昭和25)年1月1日~3月1日(未完)
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 96,621 字 · 195 页
お前は孔子様の学説についてウンチクがあるそうじゃないか。万巻の読書をしたという話だぜ」
「アッハッハ。朝鮮で暮すには、孔子様の本を書棚につめておくに限りますよ。この男は孔子を読んでると分ると、便所の汲取人まで態度が変りますぜ。朝鮮人に尊敬されるには、これに限りまさア。このカンドコロが分ると、朝鮮は暮しいいところですぜ。孔子様を尊敬する民族が悪かろう筈はないでしょう」
「なるほど。朝鮮はそんなところかね。龍教の信者だけが孔子様をよむのかと思っていたよ」
「孔子を尊敬する国民である故に、孔子を尊敬する宗教も生れまさア」
重吉は大いに気どって、こう言いながら破顔一笑した。
どうも私には重吉がわからない。焼津署の報告に、信徒に童心あり、とある。無邪気の故に粗暴の如くであるが、実は最もしからず、ともある。彼の石頭は、中学生時代名題のものであったというが、石頭というものは、一つの物に凝ると真価を発揮するもので、意外に深く物を究めることもあるし、秀才とは別個の角度から、事物の真相を会得したりするものである。
私の見たところでは、重吉を大孫と断ずることは大いに妥当に思われた。