轻松读懂日语经典作品
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はくはつき
白髪鬼
江戸川 乱歩
「冨士」大日本雄弁会講談社、1931(昭和6)年4月~1932(昭和7)年4月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 112,046 字 · 224 页
「瑠璃子さん、しっかりしなくてはいけない。わし達の結婚式は無事に済んだのだよ。ただ、お前が一寸眩暈を起した丈けだ。何でもないのだよ。どうだね気分は。今夜の披露宴に出られそうかね」
わしは病人の枕元に立って、里見重之の声でやさしく云った。
「お騒がせしてすみません、あたしどうしたのでしょう」
「婚礼の儀式がお前を昂奮させたのだよ。なにも気にすることはありゃしないよ」
「そうですわね。やっぱりあなたでしたわね。あたし、さっき、あなたが何だか、まるで別の人の様に見えましたのよ。声までも。そして、アア、この指環」
瑠璃子はふと思い出して、オズオズと彼女の指を眺めた。だが、そこにはもうさっきの指環はなかった。全く別の結婚指環がキラキラと光っていた。気絶している間に、わしがはめ換えて置いたのだ。
「アア、では、やっぱり、あたし幻を見たんだわ」
瑠璃子はホッと安堵した様に呟いた。
「どうしたの? 指環がどうかしたの?」
わしが何気なく尋ねると、彼女は真から嬉し相な笑顔になって、甘えた声で答えた。
「いいえ、何でもないのよ。もういいのよ。この指環本当に立派ですこと」
穴蔵へ
かくして、わしの復讐前奏曲は、見事に成功した。