轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
はくはつき
白髪鬼
江戸川 乱歩
「冨士」大日本雄弁会講談社、1931(昭和6)年4月~1932(昭和7)年4月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 112,046 字 · 224 页
青ざめた美しい頬をとめどもなく涙が伝い落ちた。
わしの話が終っても、彼女は長い間泣き続けていたが、やがて、指先で涙をはらって、棺の上に起き直り、泣きぬれた顔で、こんなことを云い始めた。
「恐ろしいお話ですわ。あたし、どうしてお詫びしていいか分りませんのよ。でも、あなたは誤解をしていらっしゃいますわ。それは川村さんとあれしたことは嘘だとは申しませんけれど、何ぼ何でも、あなたを殺すなんて、どうしてそんな恐ろしいことが出来ましょう。若し企らんだ事とすれば、それは川村さん一人で企らんだのです。あたしはちっとも知らなかったのです」
「だが、あとになって、お前はわしの変死を喜んでいた。わしはお前達が喜び合っている言葉を、この耳で聞いたのだ」
「でも、それは魔がさしたのですわ。川村さんにたぶらかされていたんですわ。だんだん日がたつに従って、あたし、旦那様のことを思い出されて仕様がなかったのです。考えて見ますと、あたし本当の心は、あくまで旦那様をお慕い申していたのですわ。それが証拠に、仮令姿形は変っていても、やっぱりあなたと結婚する様なことになったではございませんか。