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あさくさふどき
浅草風土記
久保田 万太郎
線上閱讀久保田 万太郎《浅草風土記(あさくさふどき)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 162,294 字 · 318 頁
六
――そういう月日が十年あまりに上った。――学校だけが、教室だけが決して先生の世界ではなかったのである。
六
……話が大へん理に落ちた。わたしはこんなことをくどくどいうつもりはなかったのである。前記「案内状」のおもてにしたがって出向いた「香取先生表彰記念祝賀会」について書こうとおもったのがそもそものわたしの目的だったのである。
時日 六月二日(第一日曜)正午開会
会場 浅草公会堂(区役所楼上)
会費 金二円(余興、立食、その他)
以上の「一つがき」によって、わたしに、それのどういう会であるかはもちろん分ったとともに、そうした会の性質上、一人でもよけいの出席者を必要とするにちがいないことも分った。――一人でも多ければそれだけのよけいの気勢があがるからである。同時にそういう会である、おくれるべきではない、そう思ったわたしは、律義にわざと、定刻よりもやや早い時間に会場の階段をあがったのである。
「あ、いらっしゃい。」
不意にそうわたしは声をかけられた。どこをみても知らない人たちばかりの中……その知らない人たちばかりの中からそういわれた……胸に発起人の徽章をつけた石井の幸次郎君がそのなかにまじっていたのである。