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ちめいのけんきゅう
地名の研究
柳田 国男
線上閱讀柳田 国男《地名の研究(ちめいのけんきゅう)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 176,308 字 · 347 頁
七 荘園分立の実例
里守屋新田ともいうべき関係のある所と思われる。
(ト)町方・在方 普通名詞としても用いられておる。岩代信夫郡庭坂村大字町庭坂及び庭塚村大字在庭坂、多くの地方では町場と在方とが分立するときには、一方を某町といい一方を某村というのが例である。町といい村という語は単に普通名詞であって、固有名詞の一部をなすのではないように多くの人は誤解している。
七 荘園分立の実例
美作には適当な実例が幾つもある。『東作志』は『風土記』の上乗であるがこれを見ればよく分る。いわゆる勝北郡新野荘は、ほぼ今日の勝田郡新野村の地に当っている。この荘園は古く東西の二部に分れた。このほかに新野山形という大字もある。山形はすなわち山方で多分同じ頃に分立したものであろう。また堀坂という大字及びこれから分れた妙原があるが、ともに丘陵を隔てておって地形上立荘後に附いたものと思われる。今でも別の村の大字である。
さて新野東分は後に上分・下分と二つに分れ、新野東村上分はさらに東分・西分の二つに分れた。『東作志』には新野東村は享保年間に三つに分れたとあるけれども、同時に三つに分れたなら上中下ともあるべきで、上分の東方西方と下分とに分つはずがない。