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ちめいのけんきゅう
地名の研究
柳田 国男
線上閱讀柳田 国男《地名の研究(ちめいのけんきゅう)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 176,308 字 · 347 頁
四三 新潟及び横須賀
古くはこういう地形をウトウ坂と呼んだものが多い。
四三 新潟及び横須賀
わが邦海岸の風景を攻究せんとする人々のため、自分は試みに新潟及び横須賀という地名の由来を考え、できるならばこの二つの名の関係を明らかにしてみたいと思う。カタもしくはガタという地名は太平洋岸にも愛知潟・平潟などの古い例はあるが、まずは日本海海岸に特有なものである。この方面においては、北は津軽の十三潟、秋田の八郎潟から、南は筑紫の香椎潟、宗像に及んでいる。北国においては、ガタとはまた平地の湖を意味する普通名詞である。しこうして多くのガタはその一面がはなはだ海に近い。海とガタとを隔絶するところの陸地は、おおむね幅の最も狭い砂浜であり、その上往々にして水がその海と通っている。この事実から推せば、ガタは英語のラグーンに宛ててよろしい語である。しかるに地理の教員は Lagoon を特に潟湖などと訳させて、ただの潟と区別しているのはなぜだろうか。おそらくはガタという日本語が夙くより東西の海岸において意味の差異を生じていたのを知らずに、一を採り他を退けたためだろう。全体ガタに潟の漢字を宛てたのが古人の誤りかと思う。