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あさくさふどき
浅草風土記
久保田 万太郎
線上閱讀久保田 万太郎《浅草風土記(あさくさふどき)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 162,294 字 · 318 頁
――「仲見世」というところはときにそうした表情をもつところだった。
その後、「万梅」は、公園の中「花やしき」の近くに越して、そのころ「仲見世」に勢力を張っていた牛肉屋の「常盤」がそのあとをうけついだ。そうして「奥の常盤」という名称で営業をつづけた。……といっても、それは、そうした事業家らしい料簡の、そのなつかしいおもてつきの一部を改築して簡易な食堂をこしらえたり、湯滝をはじめたり、花壇を設備したりした。そうしていままでよりも広い世界の客をさそおうとした。――とくに「奥の常盤」と呼んだのは、それ以外「雷門の常盤」だの「中の常盤」だのというおなじ店のいろいろそこに存在したからである。
それほどさかった「常盤」もだんだんその影がうすくなった。どの店のおもてにも秋風がふいてすぎた。――そうしたとき、その「奥の常盤」を、ありがたちのまま引きうけたのがいまの「大増」である。――そのうちも、その以前、「今半」のならびにもう一けん店をもっていた。そうしてそれは地震まえまで残っていた。――だから、かつては「奥の大増」と、とくにやっぱりそこをそう呼んだのである……
そんなことはどうでもいい、それよりも、そこの「万梅」