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あさくさふどき
浅草風土記
久保田 万太郎
線上閱讀久保田 万太郎《浅草風土記(あさくさふどき)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 162,294 字 · 318 頁
すなわち、そうしたほうぼうの小さな店で、ブタの(トンの、とはいわなかった)カツだの、カキのフライだの、ビフテキ(Beef-steak のことをこうもいい、ただ単に、テキともいった)だの、シチューだの、オムレツだの、キャベツ巻だの、コロッケだの、ハヤシビーフ、あるいは、ハヤシライス(Hashed beef あるいは、Hashed-rice である)だの、ライスカレー(Curry and rice をさかさにいったのである)だのを、メニューをたよりに、とッかえひッかえ食ったのが、ぼくの、洋食というものの、味を知ったそもそもである。……しかし、ぜいたくな、生意気な中学生だったぼくの、やっこ(田原町の、ただしくは草加屋吉兵衛という古いうなぎやである)のイカダ、中清(区役所横町の、屋台から仕上げた大きなてんぷらやである)のハシラのカキアゲ以上にこれらのものを喜んだことは、嘗て、「雷門以北」という回想記のなかにも書いたが、白状すれば、ぼくはいまだに、仲見世の「天勇」の横町にあったある店の、馬鈴薯とにんじんを賽の目に切ったのをつけ合せたカツレツと、焦げめのつくほどコロコロに揚げたカキのフライを、六区の池のまえにあったある店のどんぶりに入れたシチューを、ちんや横町の、浪花ぶしの定席の下にあったある店の、いかにも煮込んだ