Japanese reading practice

Read classic Japanese books with furigana

ja-reading.com

Read classic Japanese books online with furigana. Filter by JLPT level, tap a word for the meaning, and translate a sentence.

ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(九)不死の霊薬

野村 胡堂

Read 銭形平次捕物控(九)不死の霊薬 (ぜにがたへいじとりものひかえ) by 野村 胡堂 (のむらこどう) in Japanese with furigana. JLPT N2. Tap a word for the meaning.

N2 · advanced · modern kanji and kana · 144,106 characters · 292 screens

Aozora Bunko

「こいつは大笑いさ、――一杯飲まして頂くから言うんじゃねえが、あの路地を入って、お秋の家を未練がましく覗こうものなら、やった金へ利子が付く、へッへッ。あっしに逢ってからくりをみんな聞いたのが、親分の仕合せだぜ――」

屑屋の長広舌は、どこまで続くか解りません。

「俺はそんなんじゃねえ、これを見るがいい」

ガラッ八はあまりの事に我慢がなりかねたものか、懐をくつろげて、チラリと十手の房を見せました。

「ヘエッ、親分さんは、お上の御用を承る方で――そいつは知らなかった、とんだ事を申しました、勘弁なすっておくんなさいまし。ところで、いよいよあの三人にも年貢の納め時が来たのですかい、親分さん」

屑屋は急にペコペコを始めました。

「いや、大金が紛失したと、娘が訴人して出たよ」

八五郎は、身投げの狂言に引っかけられた一人と思われたくないばかりに、ついこんな事まで言ってしまったのです。

「ヘエ、あの娘がですかい、ヘエ、三年越しの身投げ狂言だから、三百や五百は持っていたかも知れません。――そいつは良い気味ですね、――もっとも泥棒は判っているようなものだが……」

「判っている?」