Read classic Japanese books with furigana
ja-reading.com
Read classic Japanese books online with furigana. Filter by JLPT level, tap a word for the meaning, and translate a sentence.
ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(十)金色の処女
野村 胡堂
Read 銭形平次捕物控(十)金色の処女 (ぜにがたへいじとりものひかえ) by 野村 胡堂 (のむらこどう) in Japanese with furigana. JLPT N2. Tap a word for the meaning.
N2 · advanced · modern kanji and kana · 137,868 characters · 278 screens
屑屋の周助――ガラッ八も顔見知りの親爺が、血潮の海の中にこと切れているのですが、得物の出刃庖丁は血潮の海の中に捨ててあります。
「八兄哥、この三軒長屋は、右隣が魚屋の伝吉で、左隣は蝮の銅六だ。二人とも昨夜は遅く帰ったから、何にも知らないって言い張るが、――血の凝った様子では、周助が殺されたのは夜中前だ、どっちか先に帰ったものが殺したに違えねえ――とこういう鑑定だ」
「どっちが先に帰ったんだ」
「それが判らねえ。伝吉は銅六の方が先だって言うが、銅六は伝吉より後だと言い張っている」
「それじゃ、銅六が殺した証拠にはなるめえ」
「銅六は亥刻(十時)過ぎに一度帰って灯をつけたまま、急に寝酒が呑みたくなって表の酒屋まで酒を買いに行ったが、いくら叩いても起きちゃくれない、腹は立ったが、どうすることも出来ないから、そのまま帰って寝た――とこう言うんだ」
「酒屋で訊いてみたのかい」
「そこに抜かりがあるものか。すぐ行って訊いてみたが、いかにも夜中に酒を買いに来た者はあるが、亥刻過ぎは商売をしないことにしてるから、開けなかった、とこうだ」
「それじゃ、銅六の言うのが筋が通っているじゃないか」